KIKO KOSTADINOV が日本製の限定デニムカプセルコレクションを発表
ジャケット/パンツ各90着限定で、第1弾の“Dune Wash”カラーを5月30日(金)にローンチ






ブルガリア人デザイナー キコ・コスタディノフ(Kiko Kostadinov)の手掛けるブランド〈KIKO KOSTADINOV(キコ コスタディノフ)〉が、日本製の限定デニムカプセルコレクション “Konkord Denim(コンコルドデニム)”を発表した。第1弾の“Dune Wash”カラーは、5月30日(金)10:00よりにブランドの公式オンラインストアにて販売を開始し、31日(金)より『KIKO KOSTADINOV TOKYO(キコ・コスタディノフ 東京)』の店頭に並ぶ。第2弾カラーの“Phantom Wash”は、今夏以降にデリバリー予定だ。
“Konkord Denim”は、世界有数のデニム製造地として知られる広島の工場で伝統的な職人技と最新の技術を駆使して作られたコレクション。ジャケット90着(各13万2,000円)、パンツ90着(各10万4,500円、共に税込)のみの生産となり、一点一点が職人の手作業による染色や縫製、絶妙に調整された洗い加工を経て、ヴィンテージ感と素材の風合いが共存する仕上がりに。全てが微妙に異なる、唯一無二の表情を持つ特別なピースが誕生した。
本コレクションのローンチに際し、公開されたビジュアルにも注目したい。今年初めの肌寒い春の日に日本で写真家 EISHINが撮り下ろしたというビジュアルは、スタイリングをK8.0が担当。映像と言葉が交差するこの作品には、K8.0とEISHINが共作し、書き下ろしたストーリーと共にフィクションの短編も添えられており、青年と老年の男性の交流からひとつの世界観を描き出すコンセプチュアルな内容となっている。
毎日決まった場所と時間に、年老いた男と若い男はやってくる。
パラソルを立て、折り畳みの椅子に腰を下ろし、
木が等間隔に並ぶ閑散とした景色を眺める。
若い男はスラバ、年老いた男はエルベという。
スラバは幼少期に両親を失い、身寄りのない所
この年老いた男に拾われ何もないこの町で育ってきた。
過去に息子を失ったエルベにとっても若者は大きな心の支えであり、
長い付き合いになる彼らにとってここでの休息は習慣化され
特別な理由がない限り必ず毎日足を運ぶ。
ここはそんな2人の憩いの場であった。元よりお互いよく話すタイプではないが
今日は少し空気が重く、目が合わない。
スラバは毎日3冊読み切るほどの読書家であったが
この日は初めの10ページほどで止まっており、あからさまに集中を欠いていた。
エルベはそれに気づいていたが特に口出すことは無い。
長年過ごしているとこんな日も稀にある。
それに彼はスラバとのいつか訪れる別れを考えると
息子同然の彼に入れ込む事が怖くてたまらなかったのだ。
それが健全な別れであっても。
スラバはしおりを挟まず本を椅子の上に置き、少し歩き立ち止まった。
エルベはただ見ていた。20分程であろうか、彼はパラソルの元へ戻らない。
スラバはこれまでの恋煩いのようなくだらない悩みではなく
2人の問題を抱えている様に見えた。
エルベは数分かけて船のような重い腰を上げる。
彼らはいくつかの言葉を交した。
そして2人はいつもと変わらずパラソルや椅子などを片し、帰路に着く。
翌日、決まった場所と時間にエルベは1人パラソルを立てた。